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国から町へ、「要望書への回答」と「浪江町の復興に向けたフォローアップの枠組み」が提出されました

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年2月21日更新

2月11日、原子力災害現地対策本部の高木陽介本部長(経済産業副大臣)が浪江町役場の二本松事務所を訪れ、次の2つの文書を町長へ手渡しました。

1 「避難指示解除に向けた必要施策に関する要望書」への回答 [PDFファイル/446KB]

2 浪江町の復興に向けたフォローアップの枠組み [PDFファイル/418KB]

1 は、町から原子力災害対策本部長(内閣総理大臣)あてに、今年1月12日に提出した要望書への回答です。町が最終的に20項目にまとめた要望それぞれについて、国の対応が記載されています。

2 は1に加えて特別に用意されたもので、「浪江町第二次復興計画」の着実な進展により、浪江町の中長期的な復興を確実に実現していくために、避難指示解除後に国・県・町・民間等が連携して取り組む項目をまとめた工程表です。

Q 町が1月に国へ提出した「要望書」とはどんな位置づけのものですか?

平成24年10月に「浪江町復興計画【第一次】」が策定され、平成29年3月の避難指示解除が目標として想定されました。しかし、計画実現のためには国や県による正しい現状理解と、それに基づく継続的な支援が不可欠であるため、町はこれまで国や県と幾多の折衝を重ね、ひとつずつ事業を実現させてきました。町が目標としてきた解除時期の平成29年3月が近づいた今般、避難指示解除に関する最終的な要望書をまとめ、1月に提出するにいたったものです。

Q 折衝というのは、誰に対してどのくらい行われたのですか?

復興計画【第一次】の策定から平成28年12月までの間に、復興大臣、経済産業大臣、環境大臣、各政党、福島県知事を含む関係機関に対して計103通もの要望書を手交しています。また、これらの要望書に基づいて町長、副町長、事務方など様々なレベルで、関係機関に対して、浪江町の要望を繰り返し説明してきました。

これまでに提出した要望書一覧

Q 折衝の結果としてこれまでに実現した事業とは、どんなものですか?

これまでに実施が決定した事業の例として、以下が挙げられます。

  • 浪江町診療所の建設
  • 酒田陸橋のアンダーパス建設
  • 川添踏切の拡幅
  • 浪江町内災害公営住宅の建設
  • 情報発信・交流拠点(道の駅)の建設 
  • 仮設商店街「まち・なみ・まるしぇ」の建設
  • 上水道の24時間モニタリングシステム導入 など

さらに、以下のような施策や制度の導入なども実現しました。

  • l除染関連の関係機関が一同に会し、個別の除染問題を町から国に対して具体的に要望する枠組みを定例会として設置。(除染の個別問題やスケジュール管理を町が主導的に行うことが可能になりました)
  • 「福島県原子力被災事業者事業再開等支援補助金」などの新しい補助制度の拡充。(事業者再開支援の強化として)
  • ロボットテストフィールドのうち、無人航空機(ドローン)の離着陸試験用滑走路を誘致。さらに、その周辺地域の産業集積を進めることで国と合意。
  • 浪江町の復興は国、県、町が一体となって協働することで達成するべき、という町の主張を踏まえ、国、県と町が10年後の浪江町の将来像を検討する「浪江町復興ビジョン検討会議」の設置に合意。(平成28年10月から12月にかけて開催され、中間報告書が提出されました)

Q 町が1月に提出したその「要望書」には、避難指示解除に向けた必要施策として20項目ありますが、それはどのように決めたのですか?

町役場では、平成28年夏から集中的に、これまで住民懇談会や議会などでいただいた様々なご意見を整理し、さらに充実させるべき施策はなにか、検討を進めてきました。

平成28年3月には、「避難指示解除に関する検証委員会」の報告書が町長あて提出され、避難指示解除に必要な最低限の事項として16項目が提言されました。その16項目が、しっかり実現されているかを確認する、「フォローアップ会合」が平成29年11月から開催されました。これは、町民12人と専門家3人からなる委員会であり、町民目線で16項目が達成できているか評価する枠組みです。

平成29年1月に、フォローアップ会合の報告書が出されました。その中では、「帰還を望む町民が生活を開始できる準備は概ね整っている」との確認結果が出されましたが、同時に、避難指示解除後も引き続き取り組むべき課題についての提言が町長あて提出されました。

また、平成28年6月には浪江町除染検証委員会が設置され、専門家による除染状況の検証が行われました。この委員会は住民も参加し、具体的な不安点とその解消方法を議論しました。その上で、平成28年12月に、町に対して提言がなされました。

これらの要望、提言、報告を全て整理・分類し、さらに充実をはかるべき施策について、最終的に20項目にまとめたものです。

Q その「要望書」に対する国の回答の内容を教えてください。

以下がその一例です。詳細は、「避難指示解除に向けた必要施策に関する要望書」への回答 [PDFファイル/446KB] をご覧ください。

  • 浪江町全域で年間追加被ばく線量1ミリシーベルト以下を達成するため、除染、個人被ばく線量測定、放射線相談、モニタリング等の総合的・重層的な取組みをさらに進めることとなりました。
  • 福島第一原発の廃炉状況について正確な情報を住民が知ることができるよう、パンフレットの作成や、定期的な意見交換会を実施することになりました。
  • 税金負担の軽減や、医療費負担免除、高速道路無料化、仮設住宅や借り上げ住宅の供与等、町民生活に直接影響する負担を軽減する措置の継続について、国(原子力災害現地対策本部長)と浪江町長が協議する枠組みを設置しました。(国が一方的に支援措置を打ち切ることがないようにするためです。)
  • 営農再開支援事業が一方的に打ち切られることがないよう、国、県と町が協議していくことが決まりました。
  • イノシシ等の有害鳥獣対策のモデル実証事業を浪江町で行うことが決まりました。
  • 浪江町内における医療や介護サービス充実に向けて、国にプロジェクトチームが置かれることになりました。また、医療、介護事業者の人材確保を国、県と町が一緒に進めていくことになりました。
  • 町の要望に配慮した帰還困難区域の再生に国は取り組んでいくことになりました。

これら「要望書」に対する国の回答は、町からの要望を踏まえて作成されており、概ね評価できるものと考えられます。

Q 国から提案のあった「フォローアップの枠組み」とはどのようなものですか?

浪江町第二次復興計画の着実な進展により浪江町の中長期的な復興を実現させていくため、国としての協力の道筋を、(1)まちづくり、(2)農林水産業、(3)商工業 の各分野毎に、短期・中期・長期の3段階に分けて行程表 [PDFファイル/418KB] として示したものです。

今後1年程度の短期目標として以下を掲げています

  • まちづくり会社の設置 
  • 公共交通の確保(JR、デマンドタクシー等) 
  • 町内小中学校の再開
  • 買物環境、防災・防犯体制整備 
  • IT等を活用した新しい農業の検討開始 
  • 企業誘致活動、企業マッチングイベントの実施 
  • 官民チームによる事業再開支援

2020年末までの中期目標として以下を掲げています

  • 交流・情報発信拠点の整備 
  • 浪江ならではの教育機会の提供
  • 請戸漁港の整備 
  • IT等の先端技術を活用した農業の一部実施
  • ロボットテストフィールド滑走路の整備、試験フィールドのニーズ発掘
  • 滑走路周辺地域を中心にロボット関連産業の集積促進

2035年末までの長期目標として以下を掲げています

  • 町内人口8,000人の実現
  • 先端技術を活用し、町内で安心して暮らせる環境の実現
  • 農林水産業の事故前の生産水準を回復し、国内外の浪江町産の農作物や水産物の販路拡大
  • 震災前の商工業の事業規模を実現
  • 商工業の事故前の生産水準を回復し、全国からロボット分野等の高度人材が流入

これらを達成します。