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【町長メッセージ】新成人の皆さんへ

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年1月15日

 新成人の皆さん、誠におめでとうございます。
 ご両親はじめ、ご家族の皆様に、心よりお慶びを申し上げます。

 あの複合災害から約九年。

 五年生だった皆さんは、三学期の修了式を目前にしたあの日を境に、日常が一変してしまいました。
 友達と離れ離れになり、慣れない避難先で困難に立ち向かってこられました。時には涙をこらえ、そして多くの人々に支えられ、成人の日を迎えられたことと思います。立派に成長された皆さんの姿に、とても感慨深いものを感じています。

 皆さんの多くは間もなく社会人になられるか、もしくは社会人になられたばかりだと思います。成人の日のご祝詞として、次の言葉を贈りたいと思います。

「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」

 これは、江戸中期の米沢藩主 上杉鷹山の言葉です。元アメリカ大統領ジョン・F・ケネディ氏が「一番尊敬する日本の政治家」と発言したことで有名です。課題に直面した時、できない理由ばかり挙げても結果は得られません。鷹山は「成らぬは人の為さぬなりけり」と、結果が得られないのは「やらないからだ」と言っています。道を開き、前に進むためには、とにかく挑戦してみることが大切なのです。
 皆さんは、それぞれに素晴らしい才能を持っています。これからどんな困難にあっても自分の可能性を信じ、何事にも果敢に挑戦してください。最初は失敗してもそれが経験となり、きっと次の成功につながります。

 今の町は、復興に向け多くの難題が山積しておりますが、私はこれまで「為せば成る」の思いで懸命に取り組んでまいりました。未だ道半ばではありますが、これまで蒔いてきた復興の種は、少しづつ芽を出し始めたと感じています。
 昨年七月、待望のスーパーマーケットがオープンしました。十月には、水産業共同利用施設が完成し「請戸もの」の復活も近いと期待を寄せています。この他「道の駅なみえ」(仮称)や、木材製品生産拠点の建設が始まるなど、 町内では大規模プロジェクトが多数進行中です。
 また、棚塩産業団地に建設された世界最大級の水素製造プラントは、既に試験操業が開始され、浪江産の水素がオリンピック・パラリンピック選手村で利用されることが決まっています。そして、町の新たな特産品であるトルコギキョウも、メダリストに贈られる花束への利用が期待されています。この他にも町内では、ドローン輸送や自動運転等、最先端技術の実証実験が行われており、今後の町づくりに活かしていきたいと思っています。

 一方、帰還困難区域では、末森、室原、津島3ヶ所の特定復興再生拠点の除染が始まり、五年以内の避難指示解除が予定されています。しかしそれ以外の地域に関し、国から未だ明確な方針が示されておりません。引き続き、全町の避難指示解除を目指し、国に対し具体的な時間軸を示すよう強く要望してまいります。

 ところで、ラグビー日本代表のエンブレムの桜が、制作当時は蕾だったことをご存知でしょうか。その頃の日本代表は国際的なレベルに達しておらず「いつか満開にする」と、あえて蕾にしたそうです。そして「為せば成る」の努力を続け、昨年のワールドカップでは、満開の桜を胸にベスト8に入る活躍をみせました。
 浪江町は、今、まさに蕾。これから長い時間をかけて町づくりを進めていく必要があります。いろいろな事情で、簡単に町に戻ることはできない方も多いと思いますが、皆さんは「どこにいても浪江町民」です。誇りを胸に、ふるさとへの思いを未来につなぎ、いつか満開の桜を咲かせてください。

 結びになりますが、新成人の皆さん、これからも、ご両親、先生や友人、これまで支えて下さった方々への感謝を忘れることなく、自分を信じて進んでください。皆さんには輝かしい未来が待っています。
 大きく翼を広げ、勇気と自信をもって、未来に羽ばたかれることを願い、ご祝詞といたします。

 本日は、誠におめでとうございます。

 

令和2年1月11日
浪江町長 吉田 数博