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【町長メッセージ】 令和4年成人式 式辞

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年1月14日

 皆さん、成人おめでとうございます。
 晴れやかに成人式を迎えられますこと、皆さんを大切に育ててこられたご両親や保護者の方々に、心よりお慶びを申し上げます。
 また、ご来賓の皆様にはご多用の折にも関わらず、錦上花を添えていただき、厚く御礼を申し上げます。

 東日本大震災、福島第一原子力発電所の事故から十一年の歳月がたちました。震災当時、小学三年生だった皆さんは、突然日常を奪われ、友人と離れ離れになってしまいました。大人でさえ過酷だった震災当時、避難先の新しい町や新しい学校で辛い思いをされたことも少なくなかったのではないでしょうか。今ここに多くの困難を乗り越えて立派に成人された 皆さんが、「ふるさと浪江」の地で同級生との再会を果たされている様子を拝見しますと、本当に胸が熱くなります。

 これから皆さんは、成人として就職や結婚等、多くの人生の選択をしなければなりません。また将来、責任ある仕事を任され、難しい決断をしなければならない時もあるでしょう。しかし、臆することなく、勇気を持 って進んでください。

 成人を迎えた皆さんに、今日は私から、一休さんでお馴染みの一休禅師の言葉を贈りたいと思います。

「この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし、踏み出せばその一歩が道となる。迷わず行けよ、行けばわかる。」


 人生には、必ず山や谷がありますが、前を向いて人生を切り開き、 そして幸せになってください。
 これからは、皆さんが浪江で過ごした年月よりも、避難先での年月の方が長くなっていきます。しかし、皆さんの故郷は浪江町です。これから先、どこに住んでいても故郷の復興を温かく見守っていてください。

 現在の町は、震災から十一年がたち、多くの復興事業が次々に完成を 迎えています。福島イノベーションコースト構想に関連した最先端施設では、太陽光を使った水素製造施設として世界最大級の「福島水素エネルギー研究フィールド」が町内で稼働しています。
 ご承知の通り世界は脱炭素に向けて加速しています。浪江町では二〇五〇年までに実質的な二酸化炭素排出量をゼロにする「ゼロカーボンシティ」を宣言し、再生可能エネルギーの地産地消に取り組んでいます。特に浪江産の水素は、太陽光由来のクリーンエネルギーであるため、国が進める 脱炭素の切り札として、先進的な取組みが多数行われています。そして 水素の実用化をさらに加速するため、町は昨年、アメリカ合衆国ランカスター市と連携協定を締結しました。自治体による世界初の取組みとして 環境に関する国際会議「COP26」で講演の機会をいただくなど、浪江町の地球に優しい町づくりは、今、世界から注目されています。
 一方、中心市街地に目を向けると、駅前周辺は解体が進み寂しい状況になっています。しかし、こうした今だからこそ、賑わいの復活に向けて 大胆な整備に取り組んでいきます。まず、駅前は町の顔ですから、世界に誇れる街並みにしたいと、オリンピックスタジアムを設計された世界的 建築家の隈研吾氏らのお力をお借りすることになりました。再生可能エネルギーの町にふさわしく、緑を多く配置し、木材を活用した隈先生のデザインと、町の歴史、文化が融合した、地球に優しく暮らしやすい町を再生します。
 また、帰還困難区域では、令和五年春に予定されている末森、室原、 津島3ヶ所の特定復興再生拠点の避難指示解除に向け整備が進んでいます。拠点区域外についても、昨年ようやく国から「二〇二〇年代には帰還を望むすべての住民が帰ることを目指し、必要な場所を除染する」との方針が示されました。一歩前進ではありますが、先人が守ってきた大切なふるさとの土地ですから、引き続き、すべての地域の避難指示解除を目指してまいります。


 既に避難先に生活基盤ができ、簡単に町に戻ることができない方も多いと思います。しかし、皆さんが「私の故郷は浪江です」と胸を張って 言えるような町にしたい。そういった想いで復興に取り組んでおりますので、これからも浪江町のことを見守っていてください。

 結びになりますが、皆さんはそれぞれに素晴らしい才能をもっておられます。これからの人生におかれましても、努力を惜しまず、自信を持って、一歩ずつ前へと人生を歩んでいってください。

 皆さんの輝かしい未来に、幸多かれと祈念いたしまして、お祝いの詞といたします。

 

令和4年1月8日
浪江町長 吉田 数博