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新町長の就任のご挨拶(吉田栄光町長)
このたびの町長選挙において、皆様からのご支援によって当選の栄に浴し、吉田数博前町長の後を受けて町長の重責を担うこととなりました。今、改めてふるさと浪江町の復興という責任の重さを強く感じています。震災から11年あまりが過ぎましたが、復興は道半ばであります。これから、町民の皆様からのご期待に沿えるよう全力で取り組んでまいります。
様々な課題がある中、まず医療福祉の充実に力を入れていきたいと考えています。町内には診療所はあるものの、調剤薬局が無いことや専門医の不足など、医療体制が十分とはいえません。介護施設についても、6月にオープンした「ふれあい福祉センター」でのデイサービスが始まったばかりです。誰もが安心して住み続けることができる町を目指し、これからしっかりと取り組んでまいります。
また、若い世代の人口を増やしていくため、高等教育を含めた教育機関の充実とともに、町の基幹産業である農林水産業の再生や、企業誘致など新しい産業の発展によって安定的な働く場を確保します。
帰還困難区域の問題については、いよいよ特定復興再生拠点での準備宿泊が始まりますので、来春の避難指示解除を目指し、しっかりと住民の方々の生活を支援していく所存です。また、それ以外の地域についても除染範囲や家屋の解体などの具体的な内容について、町民の方々に寄り添った柔軟な対応を国に求めるとともに、生活再建に向けて積極的に取り組んでまいります。
町は今、「駅周辺グランドデザイン基本計画」を策定し、駅前を中心とした市街地の再生に取り組んでいます。歴史的な事業になりますので、この機をとらえ民間の投資を積極的に呼び込んでいきたいと考えています。企業や町民の方々と力を合わせ、広域的な考えのもと双葉郡全体で力を合わせ、地域経済の飛躍的な発展を目指します。
現在の浪江町は、基本的な生活環境は整いつつあるものの、将来に向けて解決しなければならない課題が山積しています。町民目線に立ち、これまで県議会議員として培った経験をすべて出し切って、一つ一つの課題を解決してまいります。
子供たちの将来に希望が持てる町を作るため、全身全霊で取り組む所存ですので、ご支援、ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
令和4年8月5日
浪江町長 吉田栄光