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この度、米国カルフォルニア州を訪問してまいりました。
世界は今、100年続いた化石燃料を消費する時代から、地球環境の保護のため再生可能エネルギーの時代へとダイナミックに転換しつつあります。こうした時代の中で復興に取り組む浪江町は、地球に優しい「水素エネルギー」を復興まちづくりの柱として、早くから取り組んでまいりました。
今回、米国を訪問し、浪江町と同様に水素エネルギーの社会実装に向けて世界をリードするカルフォルニア州ランカスター市、ハワイ州ハワイ郡の首長と、じっくりと膝を突き合わせて意見を交わすことができました。まだまだ水素エネルギーの利活用は始まったばかりですが、両都市とは、国際連携組織(PHA:PACIFIC HYDROGEN ALLIANCE)の新設を含め、水素エネルギーの実用化に向けて、引き続き協力してまいります。
今回の出張では、ロサンゼルス日本総領事公邸で開かれた環境国際会議のレセプションに出席し、スピーチする機会をいただきました。約200人の出席者の前で浪江町の復興状況や水素エネルギーの取り組みについてお話しするとともに、震災直後の支援への御礼を申し上げました。また、会場でふるまった浪江町の「シラス」や「日本酒」「大堀相馬焼」が大変好評で、今後、こうした特産品をロサンゼルス市にあるジャパン・ハウス(外務省が設置した対外発信拠点)で取り扱っていただく方向で検討を始めることになりました。
日本では、我々のこうした取り組みが、連日報道されたと聞きます。故郷を離れて暮らしている方々に、復興に向けた町の取り組みを少しでもお知らせできたならば、たいへん光栄であり、非常にありがたいことです。
水素エネルギーも、こうした国際的な活動も、すべては浪江町の発展と町民の幸せを実現するためです。20年先、30年先にもふるさと浪江が素晴らしい町であり続けるよう、これからも未来に向かって全力で取り組んでまいります。
令和5年5月
浪江町長 吉田 栄光
歓迎レセプションの様子
3自治体で結ばれたPHA設立に向けた合意